Ни пуха, ни пера!

「Little Busters!(リトルバスターズ!)」、「クドわふたー」の元ネタ探し・用語まとめ、および考察

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本当はおまえの一生を見守りたかった。
おまえが苦しみを乗り越えていくのを、喜びを得る姿を、確かめたかった。

橋本紡「九つの、物語」(amazon
棗兄妹、「Hanabi」
棗兄妹、「Hanabi」 2
棗兄妹、「Hanabi」 3
棗兄妹、「Hanabi」 4
まとめ。


3回に分けたものをまとめようまとめようと思っているうちに月日は流れ、実に3年ぶりである。
本稿執筆の契機は、睦月まさとさんによる、「Little Braver」である。
コミックマーケット79にて頒布予定のこの本は、なんと棗兄妹の子供時代本であり、かつHanabi本なのである。
「え、なにその俺得同人誌!」と感極まって、現在に至る。
「あんたとは、うまい酒が飲めそうだぜ…」状態である。
「Little Braver」を読む前の私のリハビリとして、本稿は存在している。


そもそもの疑問はリトルバスターズ結成の経緯であった。
作中の記述、特に「Refrain」から、棗兄妹の二人組から出発し、真人や謙吾が加わり、最後に理樹が迎えられたことがわかる。

では何故恭介は鈴のためにリトルバスターズを作ろうとしたのか?
作中には

俺ひとり、自分のやり方を信じてきて…
強行に進めて…
鈴を追いつめて…
そして鈴の持つトラウマを突きつけて…
――絶望させた。

むかし、怖いことがあった。
大きい人。暗い部屋。叫び声。

といった、鈴の過去に関する記述がある。
ここから、鈴は最初は普通の子だったが、何らかの出来事によってトラウマを抱えてしまったと推測できる。
よって、恭介は鈴をトラウマから救うためにリトルバスターズを結成したと考えられる。

では何があったのか?
保護者からの虐待を暗示させる記述であるが、明言されていない。
この部分を補完する物語が「Hanabi」だと考える。
この場合、リトルバスターズ結成の理由は、「いつの間にか笑わなくなっていた」鈴を「あの夏へ連れ出す」ため、そして恭介自身が「笑ってみせる」ためと解釈できる。

見過ごせないのは、「遥か彼方」との共通性だ。
「遥か彼方」では

君が笑うなら、僕も笑うから
あの遠い夏の日まで迎えに行くから

と歌われている。
「あの遠い夏の日」は「Hanabi」における「あの夏」、すなわち鈴がまだ普通に笑っていた頃だろう。
「迎えに行く」とはその頃の鈴を取り戻すことを指している。
そして更に

君が笑うから、みんなも笑うんだよ
そんな日が来るなんて思ってなかったのに

と続く。
これは正に、恭介の望んだ鈴の姿だ。
最後の「思ってなかった」は、望外だとの意味と捉えても良いが、これを「Refrain」に絡めて考察していこう。

ここでは「思ってなかった」を字義通りに解釈する。
つまり、「ずっと諦めずにいた」ではなく「諦めていたが願いが叶った」と考える。
「Refrain」はリトルバスターズ再生の章である。
この章では恭介によるリトルバスターズの結成が、理樹によってリフレインされる。
重要な点は恭介と理樹との立場の交換であり、恭介の超人性の否定だ。
そんな恭介の「弱くて折れそうな」肩を抱いたのは理樹である。

何が繰り返されたか確認しよう。
最初に鈴が恭介の手を引いた。
次に恭介が鈴を助け、そして理樹を助けた。
「Refrain」において、理樹は鈴を助け、そして恭介を助けた。
ここには最高に美しいスパイラルがある。

初回特典のアレンジアルバムのタイトル「semicrystalline」を思い出そう。
"semicrystal"とは結晶とアモルファスとの中間の性質を有する物質のことである。
これは、結晶のように単純な繰り返し構造を持たないが、何らかの規則に従うミクロ構造を持つ。
作中の世界はループしていたが、それは単純な繰り返しではなかった。「Refrain」もまた。
何らかの規則に従う繰り返しを経て、彼らは成長し、救い、救われたのだ。

さて、「Refrain」終盤では、理樹の「隠していた弱さ」が溢れ出す。
だが、本当に弱さを隠していたのは誰だったのか?
約十年間にも渡って、弱さを隠し続けていたのは誰だったのか?
弱さを隠し、妹の成長する姿を望み、努力し続けたのは誰だったのか?
弱さを隠し、弟にも等しい理樹が強さを獲得していく過程を見守っていたのは誰だったのか?

以上が私の見解である。

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テーマ:リトルバスターズ - ジャンル:ゲーム

  1. 2010/12/31(金) 02:39:24|
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